5にん 22

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聡side

学校行きながらもうお腹痛くて、それと同時に本当に健人くんに嫌われちゃったなったて怖くて不安で、もう怖くてつらくて。でも勢いで言っちゃった。頭に健人くんの悲しそうな顔が浮かんじゃうよ。

勇気がいりまくる教室に入ったら俺のことみんな避ける。黙って席ついたらお尻になんか当たって慌てて手入れたらね…カッター。
「あぶね〜何学校に持ってきてんだよっこえぇ〜さっすが親殺した奴は違うね〜いつかにーちゃん達のことも殺すのか〜」

いつもの煽りだったんだろうけど、自分の中でなんかもう我慢できなくて、カッター振り上げてガツンって机に思いっきり叩きつけちゃった。教室がシーンってして、俺も自分が怖くて、やっぱり、健人くんは俺のために俺を守るために嘘ついたんじゃないかって。

ほんとは俺が自分の意志で殺したんだよきっと。事情があったとか、たまたま力が加わったとか、そんなのきっと俺を守るための嘘だよ。怖くて怖くて、ほんっとにどうしようもなくて、誰もその日は何もやってこなくて、それもまた怖くて。

ガチャ
「あ、聡おかえり」
家帰って、勝利に見られたけど走って部屋行ってポケットにずっと入ってた朝のカッター取り出した。絶対俺、自分の意思で人殺すような人間なんだ。そんなやつ、生きてたらいつかほんとにマリたちのこと殺しちゃうかもしれない。

自分が怖すぎて、もう終わりにしたくて、さって手首にカッター当てたけど…
「いっ！！」
思ったよりだいぶ深く切ったみたい…でも、ちょうどいいのかな。人殺すなら自分殺したほうがいい…

バタンッ
「聡！バカ！！」
勝利が急に部屋来て焦ったけど、隠せなくて普通にタオル当てられた。
「何やってんのよ！バカじゃないの？！」

勝利に連れられて消毒されて、めっちゃ染みて痛いって言ってんのに何も言ってくれなくて、そのまま止血されてた。すぐ健人くんに電話かけられたし…あーもう、ほんとに捨てられるかな。

こんなに迷惑ばっかりかけて。
「聡、全部話しなよ？知ってるでしょ。俺の時、どんだけすぐ解決したか。分かってるでしょ？隠してること全部話さないと。絶対助けてくれるんだから」

勝利に何回も言われた。ちゃんと話せって…
「はぁっ、聡」
「っ…」
「勝利ありがと。ちょっとリビングにいてね。マリ帰ってきたら2階来させないで。風磨帰ってきたら俺の部屋呼んで。できる？」
「ん…ごめんなさい。ちゃんと見とくって言ったのに」

「いい。こいつが悪い。ごめんな」

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