5にん 22

聡・マリ ページ5

風磨side

「聡〜薬飲んで」
「ん〜やだぁ」
「アイスに混ぜる？」
「やだぁぁ…ひくっ」

聡がさ、昨日の夜から熱出してて。兄貴は仕事だし俺、別に大学行かなくても大丈夫なやつだからさ。まぁずっと甘ったれてるんだけどね。

「はい。アイス混ぜたよ。あーんして」
「ん〜」
「聡ちゃーん？これで飲まないと座薬になるよ」
「？！やだぁっ…あぅ」

口開けたすきに入れて。よしっと。嫌な顔してるけど座薬はもっと嫌だろうし。飲めてよかった。聡が寝たら夜ご飯作るかぁ…そう思って熱でしんどそうな聡の体冷やしつつ、寝かしつけてたらさ、スマホが鳴った。

「もしもし？」
「風磨？今いける？」
「聡は寝てるけど…何？」
「マリが熱出して早退するんだけど迎えいける？」
「あー…わかった。すぐ行くわ」

聡の枕元に10分で帰るって紙に書いて置いとく。先に聡の横に布団敷いてっと。起きませんように…

「失礼しますー」
「うぇっ！ひっく…ふっまくー」
「あー。しんどいな。よいしょ」
保健室入ったらグズグズのマリがベッドに寝てたからすぐ抱っこして帰る。病院は勝利帰ってからだな。

「よしよし。帰ったらジュース飲もうな」
「ううっ、ひっく！」
よーし着いた。
「ただいまって聡！何してんの」
「あー…どこ行ってたのぉ」

聡が玄関のとこで寝そべってんだもん。ビビるわ！
「もう…マリが熱出してお迎え行ってたの。2人とも和室で寝るよ。聡、歩ける？」
「ん〜」

フラフラしながら聡が布団入ったから、ぐずってるマリ横に寝かせる。
「寂しかった…」
「ごめんごめん。ほら。2人で寝てな？ジュース取ってくるわ。何にする？」

「りんご」
「ひっ…うっ…ぶどーっ！」
「はいはい。すぐ戻ってくるからな」
ストロー入れて2人に飲ませる。マリは零されないように気を付けつつね…

「よし。ちょっと横なろ。マリおでこ出して〜」
「ん〜」
「上手。冷たいよ〜」
2人とも冷えピタ貼って、氷枕も替えて。いいんじゃない？聡がもううつらうつらしてるし。

マリのお腹もポンポンしてたら寝てくれたっぽいな。夜ご飯作らなきゃ。今日は上3人分だけだから軽くでいいや。キッチン立って3人分軽くご飯作ってたら勝利帰ってきた。

「ただいま」
「おかえり。帰ってきてすぐ悪いけどマリ病院連れてくから聡のこと頼める？」
「わかったー」
「ありがと」

まだ寝てるマリのことそっと抱っこして車乗せる。
「ん…ん〜？」
「起きちゃった？」
「ふーまく？」
「大丈夫大丈夫」

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